教育・子育て

子どもにスマホは何歳から?最新調査でわかる利用実態と家庭のルールづくり

はじめに

「クラスの子はもう持っているから、うちもそろそろ……」
「持たせたら、ずっと触っているようになりそうで怖い」

子どもにスマートフォンをいつ持たせるか。これは今、多くの保護者が悩んでいるテーマです。
2026年6月には、総務省の有識者会議がSNSの年齢確認を厳しくする方向性を示し、子どもとSNSの関係にあらためて注目が集まっています。

自分は児童発達支援や放課後等デイサービスの現場で、スマホやゲームとの付き合い方に悩む子どもや保護者と関わってきました。
その経験から感じているのは、「何歳から持たせるか」以上に、「どんな約束と一緒に渡すか」が大切だということです。

この記事では、こども家庭庁の最新調査と国の動きを整理したうえで、家庭でのルールづくりのポイントをお伝えします。

この記事でわかること

  • 最新調査でみる子どものスマホ・ネット利用の実態
  • SNSの年齢確認をめぐる国の動き
  • 「何歳から」を判断するための目安
  • 家庭のルールづくり5つのポイント
  • 親子で「ルールがある」と思っているのにズレが生まれる理由

最新調査でみる子どものネット利用

こども家庭庁「令和7年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」(速報、令和8年2月公表)から、主な数字を整理します。

ほぼすべての子どもがネットを利用している

  • 10〜17歳のインターネット利用率:99.0%
  • 0〜9歳のインターネット利用率:75.2%(小学生〔6〜9歳〕では91.0%)

小学校低学年でも、9割以上が何らかの機器でインターネットを使っているのが今の姿です。

スマホでの利用は中学生で一気に増える

スマートフォンでインターネットを利用している割合は、次のとおりです。

  • 小学生(10歳以上):48.3%
  • 中学生:84.8%
  • 高校生:97.1%

また、スマホを利用している小学生(10歳以上)のうち74.9%が「こども専用」の端末を使っていると回答しています。
小学校高学年のおよそ半数がスマホを使い、その多くが自分専用、というのが現在の状況です。

利用時間は1年で約25分増えた

平日1日あたりの平均インターネット利用時間は、10〜17歳全体で約5時間27分。前年度より約25分増えています。
学校種別では、小学生(10歳以上)が約3時間54分、中学生が約5時間24分、高校生が約6時間44分でした。

なお、この時間には学習での利用も含まれます。目的別では趣味・娯楽が最も長く、約3時間1分でした。

SNSの年齢確認をめぐる国の動き

海外では、オーストラリアのように年齢で一律にSNS利用を制限する国も出てきています。

一方、日本では2026年6月、総務省の有識者会議が報告書案をまとめ、SNS事業者に対して利用開始時の年齢確認を厳格化することを検討すべきとしました。
現在の多くのサービスは生年月日の自己申告に頼っており、実際より上の年齢を入力すれば制限をすり抜けられてしまうためです。

ただし報告書案は、年齢による一律の利用制限は望ましくないとの立場を示しています。
子どもからSNSを取り上げるのではなく、年齢に応じた安全な利用環境をどう整えるか、という方向性です。

年齢確認の具体的な方法はこれから検討される段階で、今後はこども家庭庁のもとで、青少年インターネット環境整備法の見直しなどが議論される見通しです。

つまり、国のルールが整うのを待つだけでは足りず、家庭での約束が引き続き土台になるということです。

「何歳から」に正解はない

スマホを持たせる時期について、「何歳なら大丈夫」という決まった答えはありません。
現場で見てきた実感としては、年齢よりも、次のような準備が整っているかどうかのほうが判断材料になります。

  • 困ったことや嫌なことがあったとき、保護者に話せる関係ができている
  • 「あと10分で終わり」といった約束を、声をかければ守れることが多い
  • 知らない人からの連絡に返事をしない、という理由を理解できる
  • 通学や習いごとなど、連絡手段が必要な具体的な場面がある

すべてがそろっていなくても構いません。足りない部分があれば、そこを補う約束やフィルタリングを一緒に考えればよいのです。
連絡手段が目的なら、最初はキッズケータイや機能を絞った端末から始めるという選択肢もあります。

家庭のルールづくり5つのポイント

1.ルールは親子で一緒に決める

保護者が一方的に決めたルールは、子どもにとって「守らされるもの」になり、隠れて使う原因になりがちです。
「どうして夜は使わないほうがいいと思う?」と子どもにも考えてもらいながら決めると、納得感が生まれます。

2.「時間」より「場所」と「タイミング」で決める

「1日1時間まで」という時間のルールは、どこからどこまでを数えるのか曖昧になりやすく、揉めごとの種になります。
「使うのはリビングだけ」「ごはんの時間は置いておく」など、場所やタイミングで区切るほうが守りやすくなります。

3.寝る前は保護者が預かる

夜、自分の部屋にスマホを持ち込むと、寝る時間が遅くなり、朝起きられないという悪循環が起こりやすくなります。
「寝る○分前にはリビングの充電場所に置く」と決めておくと、睡眠を守りやすくなります。睡眠のリズムについては子どもが寝ないときの関わり方をまとめた記事もあわせてご覧ください。

4.フィルタリングは「最初に」設定する

同じ調査では、スマホを使う10〜17歳の子どもの保護者のうち、契約時や契約変更時にフィルタリングに加入したと答えたのは54.3%でした。

フィルタリングは、あとから設定しようとすると子どもの反発を招きやすいものです。
渡すときに「最初はこの設定から始めて、約束が守れたら少しずつ広げていこう」と伝えておくと、成長に合わせて見直すきっかけにもなります。

5.「困ったら叱らずに聞く」を約束しておく

いちばん大切なのは、トラブルに巻き込まれたときに子どもが保護者に相談できることです。
「話してくれたら怒らない。一緒にどうするか考える」と先に約束しておくと、子どもは困ったときに打ち明けやすくなります。

反対に、トラブルのたびに「だからスマホは取り上げる」となると、次からは隠すようになってしまいます。
没収に頼らない関わり方はゲームをやめられない子への関わり方をまとめた記事でも詳しく解説しています。

「ルールがある」のズレに気をつける

同じ調査には、見落とされがちな結果があります。
「家庭でインターネット利用のルールを決めている」と答えた割合を、子どもと保護者で比べると、次のようになっていました。

  • 小学生(10歳以上):子ども 83.8%/保護者 88.4%
  • 中学生:子ども 74.5%/保護者 81.9%
  • 高校生:子ども 44.3%/保護者 58.3%

学年が上がるにつれてルールを決めている割合が下がり、「保護者はルールがあると思っているのに、子どもはそう思っていない」というズレが大きくなっています。

口約束だけのルールは、時間とともに曖昧になっていきます。
決めたルールは紙に書いてリビングに貼る、学年が上がるタイミングで一緒に見直す、といった工夫でズレを防ぐことができます。

切り替えが苦手な子の場合

楽しいことからの切り替えが苦手な子どもにとって、「今すぐやめなさい」は特に難しい要求です。
現場では、突然終わりを告げられたことがきっかけで、癇癪につながる場面を何度も見てきました。

こうした子どもには、次のような工夫が効果的でした。

  • 終わる5分前に声をかけ、見通しを持たせる
  • タイマーなど、目で見て残り時間がわかる道具を使う
  • 「動画1本見終わったら」など、区切りのいいところで終わる約束にする
  • 終わったあとにやることを、先に決めておく

切り替えの場面で気持ちが崩れてしまったときの対応は子どもの癇癪がひどい時の対応法と家庭での対処ステップにまとめています。

やりがちなNG対応

  • ルールを決めずに渡す……あとからルールを作ると「取り上げられた」と感じやすくなります
  • 保護者だけルールの外にいる……食事中に大人がスマホを見ていると、子どもにも伝わりにくくなります
  • 中身を一切見ない、または全部見る……放任も監視も、信頼関係を築くうえではどちらも逆効果になりがちです
  • トラブルのたびに没収する……困ったときに相談してもらえなくなります

まとめ

10〜17歳のインターネット利用率は99.0%。小学校高学年のおよそ半数がスマホを使う時代になりました。
国もSNSの年齢確認を厳しくする方向で検討を進めていますが、一律に禁止するのではなく、安全な使い方をどう整えるかという方針です。

だからこそ、家庭での約束づくりが大切になります。
「何歳から」にこだわるより、親子で一緒にルールを決め、目に見える形で残し、成長に合わせて見直していく。そして何より、困ったときに話してもらえる関係を保っておくことが、いちばんの備えだと感じています。

学校で使う端末との付き合い方についてはデジタル教科書のメリット・デメリット|紙との併用が子どもの脳を育てるもご覧ください。

※本記事は2026年9月時点の情報をもとに作成しています。調査の数値は、こども家庭庁「令和7年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報)」(令和8年2月)によるものです。SNSの年齢確認に関する制度は検討段階のため、今後変更される可能性があります。

画面を見る時間とは別に、手を動かして考える楽しさに触れられる教材を取り入れてみるのもおすすめです。

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  • この記事を書いた人

いつき

教育×エンタメライティングのプロ!|台本制作歴10年以上|短編ドラマやプロモーション動画で心を動かすストーリーを創出|24歳でビジネス書を2冊出版|新規のお仕事はお問い合わせで受け付けてます!

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