教育・子育て

【2026年最新】不登校35万人・過去最多|データが示す本当の課題と家庭でできること

2026年9月4日

はじめに

「学校に行きたくない」と、子どもが朝になると布団から出てこない。
そんな日が続いたとき、多くの保護者の方が「うちの子だけなのでは」「自分の育て方が悪かったのでは」と考えてしまいます。

けれど、文部科学省の最新調査が示している数字は、その感覚とはまったく違うものでした。
小・中学校の不登校児童生徒数は35万3,970人。12年連続で増加し、過去最多を更新しています。

自分は児童発達支援や放課後等デイサービスの現場で、学校に行けなくなった子どもたちと関わってきました。
その経験から感じているのは、不登校は「特別な家庭の特別な問題」ではなく、どの家庭にも起こりうる、ごく身近なことだということです。

この記事では、公表されたばかりのデータを保護者目線で読み解きながら、家庭でできる関わり方と、頼れる支援先について整理します。

この記事でわかること

  • 2026年時点で最新の不登校データ(人数・割合・学年傾向)
  • 「35万人」という数字が保護者にとって何を意味するのか
  • 調査から見えてきた不登校の要因の変化
  • 家庭でできる関わり方と、やりがちなNG対応
  • 学校以外に相談できる支援先

不登校35万3,970人|最新データを整理する

文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」(令和7年10月29日公表)によると、小・中学校の不登校児童生徒数は次のとおりです。

  • 小学校:137,704人
  • 中学校:216,266人
  • 合計:353,970人(過去最多・12年連続の増加)

在籍する児童生徒に占める割合は、小学校で2.30%、中学校で6.79%。
言い換えると、小学生は約44人に1人、中学生は約15人に1人という水準です。

中学校の6.79%という数字は、35人学級であれば1クラスに2人前後いる計算になります。
「うちの子だけ」ではまったくない、という事実がここに表れています。

増え方は緩やかになっている

見落とされがちなのですが、増加のペース自体は落ち着いてきています。

  • 令和5年度の増加率:15.9%
  • 令和6年度の増加率:2.2%(小学校5.6%、中学校0.1%)

文部科学省は、新たに不登校になる子どもの減少や、不登校が続く割合の低下などを理由として挙げています。
学校内の居場所づくりや、オンラインでの学習支援といった取り組みが、少しずつ形になり始めているとも読めます。

気になるのは「どこにもつながっていない」子どもたち

同じ調査で、より重く受け止めたい数字があります。

  • 学校内外の機関等で専門的な相談・指導等を受けていない児童生徒:約13万6,000人
  • 90日以上欠席している児童生徒:約6万7,000人

不登校の子どものうち、およそ4割近くが、学校にも相談機関にもつながっていない状態にあるということです。
人数が増えたこと以上に、この「つながれていない」層をどう減らすかが、いま最大の課題になっています。

なお、同じ調査ではいじめの認知件数が約76万9,000件、暴力行為の発生件数が約12万9,000件と、いずれも過去最多となっています。
ただし認知件数の増加は、学校が小さなサインを見逃さずに拾い上げるようになった結果という側面もあり、単純に「悪化した」とは言い切れません。

調査から見える不登校の要因

学習に取り組む様子

令和6年度調査で、学校が回答した不登校の要因(複数回答)の上位は次のとおりでした。

  • 学校生活に対してやる気が出ない等:30.1%
  • 生活リズムの不調:25.0%
  • 不安・抑うつの訴え:24.3%

注目したいのは、上位に来ているのが「いじめ」や「友人トラブル」といった分かりやすい出来事ではなく、心身のコンディションに関わる項目だという点です。

現場で子どもたちと接していても、同じ印象を持ちます。
「これがあったから行けなくなった」という決定的な出来事があるケースはむしろ少数で、小さな負担が少しずつ積み重なり、あるとき体が動かなくなる。そういう経過をたどる子が圧倒的に多いのです。

だからこそ、保護者が「原因は何だったのか」を突き止めようとしすぎると、かえって行き詰まってしまいます。
子ども自身も、自分がなぜ行けないのかを言葉にできないことが多いからです。

五月病のように、環境の変化から少し遅れて不調が出てくるパターンもあります。

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小学生と中学生で、見えるサインは違う

小学校で13万7,704人、中学校で21万6,266人。
中学校が小学校の1.5倍以上になるのは、毎年変わらない傾向です。

小学生の場合

身体の不調として出てくることが多いのが特徴です。

  • 朝になると腹痛や頭痛を訴えるが、休むと落ち着く
  • 登校前に涙が出る、玄関で動けなくなる
  • 前の晩から翌日の話をしたがらない

低学年では、保護者と離れること自体への不安が背景にあることもあります。

中学生の場合

サインが分かりにくくなり、気づいたときには長期化していることが少なくありません。

  • 夜眠れず、朝起きられない(生活リズムの逆転)
  • 学校の話題になると口数が減る、部屋にこもる
  • 「別に」「普通」で会話が終わる

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家庭でできること

1.行く・行かないの話を、いったん脇に置く

朝の玄関で「今日はどうするの」と問いかけるやりとりが毎日続くと、子どもにとって家までもが緊張する場所になってしまいます。

まずは、家が安心できる場所であることを取り戻す。
遠回りに見えますが、現場の実感としては、ここを飛ばして次に進めたケースはほとんどありません。

2.生活リズムだけは、ゆるく守る

要因の第2位が「生活リズムの不調」であることからも分かるように、昼夜逆転は再スタートのハードルを大きく上げてしまいます。

とはいえ、学校に行っていた頃と同じ時間割を求める必要はありません。
「朝はカーテンを開ける」「食事の時間は家族と合わせる」といった、守れる範囲の一つ二つで十分です。

3.学び方の選択肢を、親が先に知っておく

学校に戻ることだけがゴールではありません。
校内教育支援センター(別室登校)、教育支援センター(適応指導教室)、フリースクール、オンライン学習、通信制など、道は一つではありません。

子どもに提示する前に、保護者が選択肢を把握しておくと、「行けないこと」=「終わり」ではなくなります。この余裕は、子どもにも必ず伝わります。

4.できていることを、言葉にして返す

学校に行けない期間、子どもは想像以上に自分を責めています。
「起きられたね」「ごはん食べられたね」といった当たり前のことを言葉にして返すだけでも、削られ続けている自己肯定感を支えることができます。

やりがちなNG対応

  • 原因を問い詰める……本人も説明できないことが多く、追い詰めるだけになります
  • 他の子と比べる……「みんな行っている」は、最も孤立を深める言葉です
  • 期限を区切る……「来週から行こうね」は約束ではなくプレッシャーになります
  • 保護者だけで抱える……相談先につながっていない13万6,000人を増やさないために

相談できる支援先

うつむく子ども

国は令和5年に「COCOLOプラン(誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策)」をまとめ、学校内の居場所づくりや、学校以外の学びの場の拡充を進めています。
こども家庭庁も、自治体の首長部局が保護者への支援体制をつくるモデル事業を実施しています。

実際に相談できる窓口としては、次のようなところがあります。

  • 担任・スクールカウンセラー:まずはここから。心理の専門職が学校に配置されています
  • スクールソーシャルワーカー:家庭の状況を含めて福祉制度につないでくれます
  • 教育支援センター(適応指導教室):自治体が設置。在籍校の出席扱いになる場合があります
  • 校内教育支援センター(別室登校):教室以外の場所に登校する形。設置校が増えています
  • フリースクール・民間の居場所:学校外の学びの場
  • 教育センター・子ども家庭支援センター:学校を介さずに相談したいときに

窓口の名称や運用は自治体によって異なります。お住まいの市区町村の教育委員会のサイトで確認してみてください。

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まとめ

小・中学校の不登校は35万3,970人。小学生は約44人に1人、中学生は約15人に1人という時代になりました。

一方で、増加のペースは大きく緩やかになり、支援の形も少しずつ広がっています。
課題として残っているのは、どこにも相談できていない約13万6,000人をどう減らすか。ここに尽きます。

学校に行けない状態は、その子が弱いからでも、家庭に問題があるからでもありません。
子どもが「休んでいい」と思える場所を家庭に確保しつつ、保護者自身も一人で抱え込まずに相談先とつながる。それが、いちばん現実的で確かな一歩だと感じています。

※本記事は2026年9月時点の情報をもとに作成しています。数値は文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」(令和7年10月29日公表)によるものです。支援制度の内容は自治体により異なりますので、詳細はお住まいの自治体・学校にご確認ください。

家で過ごす時間が長くなったとき、机に向かう勉強とは違う形で、思考力や創造力を育てる教材を取り入れてみるのもおすすめです。

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  • この記事を書いた人

いつき

教育×エンタメライティングのプロ!|台本制作歴10年以上|短編ドラマやプロモーション動画で心を動かすストーリーを創出|24歳でビジネス書を2冊出版|新規のお仕事はお問い合わせで受け付けてます!

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